負けず嫌いで周りの方とのトラブルが絶えない女性利用者のBさん。
ヘルパーが自宅に訪問してサービスを提供すると「気に入らない」と1日に何十回と苦情の電話が掛かってきたり、デイサービスに行くと周りの利用者と喧嘩になる事もしばしばあった。
トラブルが起こる度に、担当のケアマネジャーが自宅へBさんをなだめに行った。いつも1時間ぐらいBさんの話をひたすら聞くと落ち着かれ、最後には「ボケたら頼むわな」の一言。
デイでBさんはみささぎ会の認知症予防の教材をする事が日課で、教材をした後はケアマネジャーにわざわざ会いに行って「いつも満点やで。まだボケてへんで」と報告する事が楽しみだった。
月日が経過し、Bさんは年齢とともに身体の機能が低下し、老衰によるターミナル期を迎えた。
教材をする事も難しくなったBさんにケアマネジャーが会いに行くと、Bさんは相変わらず「いつも満点やで。まだボケてへんで」と言われた。
みささぎ会ではBさんのように「認知症になりたくない」という気持ちから認知症予防の教材や取り組みに熱心に取り組まれる方がたくさんいる。
そんな方々をこれからもみささぎ会は支えていきたい。